こんにちは!トレイルガールのアンディです☆
新緑の季節。トレイルを歩くのに気持ちがいい季節ですね~(*^^*)
最近、浄土ヶ浜でもハイカーさんの姿を見かけるようになりとても嬉しいです☆
「もっとたくさんの方に宮古エリアを楽しんでいただきたい!」ということで、ちょっとだけ宮古地区を踏破するコツをお話しさせていただこうと思います。
ロングトレイルや登山の持ち物や服装の基本は、いろいろな本などに紹介されていますので、その基本にプラスαで読んでいただきたいと思います。
①最新のルート情報を事前に確認
浄土ヶ浜周辺の「宮古エリア」は、現在「岩泉町小本地区~浄土ヶ浜」までのルートが開通しています。ただし、田老地区のルート中2個所で、震災復興工事のため、迂回しなければならない箇所があります。(平成29年5月現在)
(グリーンピア三陸みやこから青野滝へ〔北→南〕の通行止め箇所の南側。案内板の見落としに注意!)
迂回ルートについては、環境省の「みちのく潮風トレイル」のホームページや、浄土ヶ浜ビジターセンターでも周知していますので、計画の段階で最新のルート情報を確認しておきましょう。
(浄土ヶ浜ビジターセンターのインフォメーション)
【みちのく潮風トレイルについての情報】
環境省みちのく潮風トレイルHP http://tohoku.env.go.jp/mct/
また、樫内漁港の南側には、波打ち際を通るルートが設定されています。満潮時や海が荒れている場合は無理をせず、漁港から尾根を通る迂回ルートを歩きましょう。出発前に、潮汐表の満潮時刻や海の天気を確認しておきましょう。
(樫内漁港付近。この上に迂回路が設定されている。)
②トレイルの標識
ルートの途中には、みちのく潮風トレイルのマークが入った杭が目印として打たれています。これから草丈が伸びる時期ですので、見失わないように地図と併せて確認しましょう。また、迷いやすい場所には、みちのく潮風トレイルのロゴが入った、緑色のテープがついています。杭やテープと併せて、以前からある自然歩道の標識も確認してくださいね!(^^)!
(みちのく潮風トレイルのテープ)
(自然歩道の標識)
③ルート
宮古エリアはアップダウンの多いコースです。海抜0メートル付近から、高いところだと約180m一気に登る場所もあります。ここは三陸。リアス海岸です。地形の特長をイメージして下さい。
隆起した大地を山から流れてくる沢の水が削って谷が出来ます。その谷には海の波で侵食され崩れた岩が集まり、ポケットビーチと言われる小さな浜辺を作ります。そのような大自然の中に自然歩道は作られています。アップダウンで三陸の大地の歴史を体感できるといっても過言ではありません。(笑)
また、地図を読めるようにしておきましょう。「北はどっち?」「急な場所は?」など…、体力の配分を考えバテないようにする上でも、地図から地形をイメージすることが大切です。
④トイレ
宮古エリアは、集落から離れた海沿いを歩く場所が多くあります。
マップにトイレマークがついている所もありますが、次の集落までしばらくトイレが無いということも…。
冬季には閉鎖になっているトイレもありますので事前に確認しましょう。
万が一のために携帯トイレを持ちましょう。使わなくても持っているだけで安心します。
(以前、トレッキングイベントで、携帯トイレについてレクチャーさせていただきました(*^-^*))
(潮吹き穴駐車場のトイレ)
⑤バス停
途中でトレイルを切り上げる時や、ルートの途中でエスケープしたくなることがあるかもしれません。宮古エリアのルートは、鉄道の駅から離れている場所が殆どですので、バス停の場所とバス停の名前、時刻表を事前に把握しておくと安心です。ただし、ルートからバス停まで距離がある場所もありますので、歩く前にタクシーを予約しておくのも1つの手段です。
(宮古エリアの北、岩泉町にある「茂師」のバス停。岩手県北バスさんです。)
(三陸鉄道 田老駅)
⑥危険生物
三陸共通かもしれませんが、宮古エリアでは海岸付近までツキノワグマが出没します。昨年は浄土ヶ浜でも目撃情報がありました。マムシもいます。スズメバチもいます。自然が豊かな証拠です。彼らが住む森に入っていくのだから、彼らのこともよく知ってほしいと思います。そのうえで遭わないようにするにはどうしらいいか、万が一遭ってしまったらどうすればいいかを確認しておきましょう。一番大切なことは『落ち着くこと』だと思います。いざ出遭ってしまうと大声も出ません。でも落ち着いて対応すれば大きな被害に遭わずに済みます。
(ヤマカガシ)
それから、ウルシの仲間や棘のある植物などにも注意してくださいね!
(ウルシ。ツタウルシにも注意!)
⑦ハイカーのマナー
みちのく潮風トレイルの本線が、国立公園の中を通る場所もあります。誰かの土地を歩かせていただく場所もあります。思いやりの気持ちを持って、気持ちよく歩きたいものです。
・自然を大切に。花や生き物は採らない。
・キャンプや焚き火は所定の場所で。
・ごみは全て持ち帰る。
・他のハイカーや地元の人への気遣う気持ちを忘れずに。
・遊歩道からはみだしたり、人家の敷地などに入らないようルート上を歩きましょう。
・挨拶をしましょう。
(久慈市を歩いた時の一コマ。地元の方との交流もロングトレイルの魅力。)
⑧あきらめる勇気
これはとても難しい選択ですよね。特にソロのハイカーさん。
「やっととれた休みだから。」「せっかく準備してここまで来たのだから。」「天気悪いけど(体調悪いけど)行けるところまで行ってみよう。」気持ちはよ~く分かります。
でも、出発前に「体のコンディションは整っていますか?」「その日の天気はこの後どうなりますか?」確認をしましょう。
不安があるならあきらめましょう。ルートは動きません。コンディションを整えて再度挑戦して下さい。
もしかしたら、あきらめたことで、素敵な出会いがあるかもしれません!ルート以外の部分で「代替え案」を予め調べておくと、歩けなかったとしても十分に楽しめます。
【宮古の観光情報】
宮古市HP http://www.city.miyako.iwate.jp/sightseeing.html
宮古観光文化交流協会HP http://www.kankou385.jp/
(宮城県石巻市にて。この日予定では網地島へ渡る予定でしたが、海が荒れて船が出ず石巻市内を散策することに。網地島…、行きたかったけどまたの楽しみに!おかげで素敵な出会いがありました(*^-^*))
⑨服装と装備
冬でも比較的温暖な気候の宮古。でも忘れてはいけません。ここは東北です!宮古で一番積雪があるのは春先。「春雪」なんて地元で呼ばれている湿った雪が降ります。
(3月の春雪。天気が良ければ、雪が一気に融け何事もなかったかのようになります。)
昼間は気温が上がるので雪は融けるのですが…、夜になると気温がぐっと下がって融けた雪が再び凍ります。昼間でも日陰や北側を向いている斜面などは、ツルツルテラッテラのままのことも。気を抜いた瞬間転んで怪我をしてしまうかも知れません。足元は、湿った雪でも大丈夫なようにゴアテックスなど防水のものがいいです。また、お守りに軽アイゼンを持っておくと、いざというとき役立ちます。
(歩道の脇もこの通り…(^^;))
夏の宮古は海風が入るため内陸より涼しいです。特にヤマセが入ってくると一気に涼しくなります。半袖だと寒いかも知れません。上に羽織れるウェアを持って歩くことをお勧めします。体が冷えると体調を崩しやすくなったり、怪我をしやすくなったりします。また、朝晩の気温の変化に注意してください。
(田老地区栃内浜の浜辺。海からヤマセがやってきました。この状態はもうすでに涼しいですよ!)
(宮古地区浄土ヶ浜。御台場展望台からの風景もヤマセが入ると真っ白に。半袖ではちょっと寒いくらいです。)
⑩団体で歩くみなさん
事前に上記の情報について、情報収集をしておきましょう。また、エスケープできる場所や、地震や津波の時避難できる場所があるか、宮古の気候などについても事前に聞いておいたほうが安心です。不安に思うことがあればお気軽に浄土ヶ浜ビジターセンターまでお問合せ下さい。
まとめると、「事前の下調べや準備をしっかりする」ということが一番大切なポイントです。時間があれば、「もしも計画通りにならなかったら…」まで考えておくと安心ですよ。また、ルートの他にも楽しみを見つけておくのも、充実した旅にするポイントです(^^♪
私なら、地元の特産品を購入できるお店やお土産屋さん、食事ができる場所、博物館などの展示施設、クラフト体験ができる施設などを予めリサーチしておきます。
(宮古エリアの北、田野畑村にある北山崎ビジターセンターにて。)
車で移動するなら、道の駅もチェックしたいですね!
(道の駅たろう)
三陸を訪れるみなさんが、三陸の自然や風土を感じるすばらしいトレイルの旅ができますように…☆
三陸宮古でお待ちしております(^^)/Have a nice trip!