4月25日(土)“しぜんかんさつかい~春~”を開催しました。
昨年に続き、春夏秋冬四季を通しての自然観察会。
今年度第1回目、春のテーマは“春のお花に大接近!”お花に近づいて観察します。当日の天気は快晴で、観察会日和の中“しぜんかんさつかい~春~”スタートです。
まずは臼木山への登り口付近で、タンポポの観察です。タンポポには“セイヨウタンポポ”と“ニホンタンポポ”があり、その見分け方を聞きました。よく目にするタンポポはセイヨウタンポポで、純粋な日本のタンポポを見ることはなかなか難しくなりました。ですが、臼木山にはニホンタンポポが咲いていました。もし見つけた人は、採ったりせずそっと見守って下さいね。
(セイヨウタンポポ)
(ニホンタンポポ)
その他にも、タンポポの花はどこ?というスタッフからの質問が…参加者は「黄色の部分」や「黄色の真ん中」など、思い思いの答えを話してくれました。さて、このブログを読んでくれているあなたはどう思いますか?答えは…タンポポの花は沢山の花が集まって出来ているんですよ~。
いよいよ臼木山へ登ります。
歩道脇にはタチツボスミレ・ネコノメソウ・シロバナエンレイソウが、参加者の皆さんの目を楽しませてくれました。参加者からは、目にする植物に関する質問が次々と出てきます。
(タチツボスミレ)
(ネコノメソウ)
(シロバナエンレイソウ)
さて、話をしながら和気あいあいと歩いたところで“カタクリ”の観察です。
今年のカタクリは開花が早かったこともあり、お花の観察をするには少しさみしく思えましたが、代わりにカタクリの実を見ることが出来ました。
(カタクリ)
(カタクリの実)
ここで三択問題です。
どれだと思いますか?
答えは…①の“アリが運ぶ”です。
アリにタネを巣まで運んでもらう為に、アリの大好物の物質を種に付けているんです。カタクリの戦略、すごいですね~!
続いては、“ヤマエンゴサク”の観察です。
ヤマエンゴサクの花の作りと、マルハナバチの仲間との関係についての解説を聞きました。「なるほど~うまいことできているんですね~」といった声が聞こえてきました。
(ヤマエンゴサク)
(イヌナズナ)
(サクラ)
さてさて盛り沢山の観察会、次の観察は“サクラ”。
臼木山の桜も、この暖かさにつられて咲きだしました。
ここでは、桜の葉っぱの戦略について解説を聞きます。
桜の葉っぱに付いた“蜜腺(みつせん)”。この蜜腺には桜の戦略が隠されていました。この蜜腺の存在について、大体の方は見落としていたようで再度確認していました。
桜の観察が終わると、下山する途中に群生で咲いていた“ニリンソウ”の観察をしました。ニリンソウを見た参加者は「二人~はニリンソウ~♪」と、口ずさんでいました。
ニリンソウは“おしべ”と“めしべ”が沢山ある花なんです。ニリンソウを見かけたら、大接近して見てみて下さい。ニリンソウの解説の中で、花弁(かべん)と説明していた部分について詳しく調べたところ、花弁のような白い部分は“花被片(かひへん)”と言われる“萼片(がくへん)”が白く変化したものでした。皆さんゴメンナサイ!!
もしかしたら、浄土ヶ浜のニリンソウの中に先祖返りをした、緑色のニリンソウがあるかもしれません、ぜひ探して見て下さい。
(ニリンソウ)
(センボンヤリ)
(ミツバツチグリ)
観察も終わり、ビジターセンターに戻り今回のイベントは終了となりました。
参加者の皆さんにはイベント終了直前に、アンケートを書いてもらいますが、
『ニホンタンポポを見ることが出来て感激です。』
『臼木山の事は知りませんでしたが、お花を楽しめるエリアなんだと知る事が出来ました。』
という、嬉しい言葉をいただきました。
5月はイベント盛り沢山で、スタッフ一同皆さんのご来館をお待ちしています。